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DOPE MUSIC, DOPE IDOL?

聴いたCDや見たライヴの感想を不定期で書いていきます。

【ライヴ】2016/11/6 Maison book girl「Solitude HOTEL 2F」@渋谷WWW X

 結成当初から活動を見続けてきた、Maison book girl(以下、ブクガ)の2ndワンマンライヴを見てきました。ブクガについてまとまった文章を公開するのは初めてで、読みにくいところが多々あるかもしれませんが、最後まで読んでもらえたら幸いです。

 

 「Solitude HOTEL」と題されたワンマンライヴは今回が2回目(※1)で、第1回(階)の「Solitude HOTEL 1F」からは約1年ぶり。前回はキャパ400人の渋谷WOMBで行われ、この時はチケット完売がライヴの4日前だった。今回はキャパ600人(※2)のライヴハウスで、チケットは発売日に完売した。これだけでもステップアップしていることはわかるが、ライヴについても格段に良くなっていたので、忘れない内に記しておこうと思う。

 

 ブクガのライヴはいつも前には行かず、中央〜後方の動いても隣の人とぶつからない程度のスペースがある場所で見るのが自分のスタンス。だが、ワンマンは前で見ようと思い、50番台で入場。WWW Xのフロアは横長のため、50番台でも2列目に行くことができた。しばらくすると、ブクガのプロデューサーであるサクライケンタ氏のインスト集「before2009」の曲が聴こえてきて、ワンマン感がより強まった。ふと思い返すと、2014年12月20日にちょうど真下にあるWWWで、いずこねこの解散ライヴを見た時も同じ曲が流れていた。定刻5分前にはサクライさんが2階に現れ、パノラマでフロアの様子を撮影して良い雰囲気になった。そして、定刻から5分が経過したところで暗転し、盛大な拍手と共にライヴはスタートした。

 

 水と煙が印象的な映像をバックに新作のSEが流される。音は大きめだけど、綺麗でスッと耳に入ってくる感じ。話には聞いていたが、音響は良いというのがわかった。SEの終わりでメンバーが登場し、メジャーデビューシングル曲の「cloudy irony」からスタート。覚悟はしていたものの、始まった途端に後ろからの圧縮で身動きが取れなくなってしまったので、ステージを見ることだけに集中していた。前回のワンマンは「bath room」のイントロから大勢のクラップに出迎えられたコショージが嬉し泣きをし、他の3人は緊張した表情でライヴをしていたが、今回は1曲目から全員に笑顔が見える。新曲でまだ振付が完璧ではないけど、定番曲になると思うので、じっくり育てていって欲しい。今回は曲の終わりのポーズをしばらく固めたままだったのも、暗い照明と相まってクールでカッコ良かった。

 続くはリリックに関係性がある「snow irony」という綺麗な流れで、イントロから煽りが入り、「oi!oioi!」のコールが入って盛り上がる。もうこの時点で汗だくだったし、メンバーにも汗が見えていた。ライヴ後に1stワンマンの映像もアップされたが、この時は歌も振付も不安定なところが目立っていたけど、もうそんな心配も無く見られるようになった。1年でどれだけ成長したかがよくわかる。

 そして「bath room」へ。初めて見たブクガの曲はこれだったが、あの六本木ブルーシアターからもうすぐ2年。観客が増えても7拍子に合わせたクラップは綺麗に揃っていた。この曲でサーフしてくる人を見たのは初めてかもしれない。

  続く「sin morning」はイントロにブレイク(休符)があるのが印象的な5拍子メインの曲。ちょうどブレイクが入るところで歓声が入っていたのは新鮮だった。身体を揺らしながら見たかったけど、圧縮でできず、首から上を動かてリズムを取りながら、まだ見慣れていない振付をじっくり見ていた。4人が横に並んで自分の手と隣の人の手をリズに合わせて叩くのとか、振付は「bath room」よりもSteve Reichの「Clapping Music」感が強いと思う。

 照明で印象的だったのが次の「film noir」のイントロだ。この時はまだ2列目で見ていて、ステージもよく見えていたけど、真っ暗な中、白のストロボがピカピカ光っていて、カッコ良かった。途中で身体を動かしながら見れないのがストレスになってきたので、後ろへ移動した。後ろも人が多くて驚いたけど、身体を動かすくらいのスペースはあって、こっちの方が自分には合っていた。

 「film noir」→「Remove」→「last scene」→「最後のような彼女の曲」とノンストップでトラックが繋がっている流れは完璧だった。「最後のような彼女の曲」の3拍子は楽しくなると、ついMIXを入れてしまう。

 そして、今回のライヴで特筆すべき曲は「karma」だ。イントロの太鼓がドンドンドンドンと鳴ると同時に、心臓の鼓動もそのBPMに合わせて早くなっていくかのような感覚。身体の奥から血が沸々と湧き上がるような感じ。ぼくはただ踊っているだけのつもりだけど、それがヒートアップして、モッシュみたいになった。こんな形で気持ちが昂ぶって身体が動いたのは、今年4月のenvy活動休止ライヴ以来かもしれない。やはり、高速3拍子は激情ハードコアになり得る。そして、フロアの中央辺りには同じ感覚を持ってそうな人が大勢居たし、ほとんど知っている顔だった。先月のカナダツアーでもこの「karma」でモッシュピットができていた。それを見たメンバーの井上唯が、帰国後のトークイベントで言及したのがこちら。(※3)

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正にインタビューアーの宗像さんが笑いながら答えた通りになっていたし、会場の熱気もあって、カナダのモッシュを超える凄まじさだった。ブクガの音色、声、世界観にモッシュは似合わないと思っているし、この先も普段のライヴではこうはならないと思う。でも、この日の「karma」は新しい形を見せてくれたと思うし、カナダツアーを見てきた流れもあって、この日のハイライトは「karma」だった。

 そして、「裏切られて×3+裏切るの」というフレーズが耳に残る「faithlessness」へ。7月頃に初披露されたこの曲はメジャーデビューシングルに入らないためか、セットリストに入ることも稀になったが、手拍子は綺麗に揃っていた。早く音源化して欲しいと思っていたら。。。

 

  ここまで10曲をMC無しのぶっ続けで披露したところでSEが流れて、メンバーは一旦はける。そして初披露のポエトリーリーディング「14days」が映像付きで流される。14日前...13日前...と1日ごとに短い日記のような内容が読まれていく。詞の内容は覚えていないけど、日がカウントダウンされていくにつれて最初の1音が低くなっていき、読み上げる声もどんどん暗く、弱くなっているように感じた。映像は次々と野菜が刃物で切られていくところが印象的で、その繰り返しにちょっとした怖さを感じた。こんな恐怖感あるトラックが、アイドルのメジャーシングルに収録されるということが驚きだ。切られていく野菜が、キャベツ、人参、ピーマン...ときて、身内ネタだけど焼きそばでも作ろうとしてるのかとハラハラしてしまったのはここだけの話。ライヴ後のツイートでわかったことだけど、作詞だけでなく、VJまでやってのけるコショージの才能は推しながら本当にすごいと思う。

  再びメンバーが出てきたところで、次はポエトリーリーディングの「empty」を披露。ライヴでするのは2回目で、見るのは初めてだった。一見、ただノートに書かれていることを朗読しているように見えるけど、音に合ったスピードで、4人で順番に合わせて読むのは難しいと思う。それでもさらりと読み上げ、SE→「14days」→「empty」の流れで、先ほどまでの熱気を一気にチルアウトさせた。ここでのチルアウトは、音楽的な意味であることを付け足しておく。(※4)

 

 「lost AGE」のイントロの「カチッ」という一音で、会場の雰囲気をガラッと変えた。正にそれはスイッチを入れたようで美しかった。「bed」→「blue light」と3連続で、いや、「empty」を入れて4曲連続で今年3月にリリースされた「summer continue」の曲が披露された。 

 「blue light」には周りの雰囲気を飲み込む力があると思う。今年の5月末にあった「淡路島アイドルフェスティバル」で、最後のブクガが披露したのがこの曲。出演時間の短縮、出番直前の大雨という逆境の中で見せてくれた「blue light」は、自分の中でもう超えないだろうと思っていた。しかし、あっさり超えてしまった。ほとんどの人が棒立ちでじっとステージを見つめていたのも印象的だったが、ぼくはこの曲の3+4の7拍子のリズムが好きで、いつも通り拍子に合わせて揺れていた。この日は音も良かったが、照明も美しかった。「blue light」という曲名なので、青色の照明で合わせてくるかと思いきや、スモークを充満させ、暗い金色のような光で神々しかった。それは2ヶ月前に見た日本のノイズロックバンドBorisのようだった。アイドルなのに暗めの照明とスモークで、メンバーの表情は見えない。そこにあるのは見覚えのある4人の人影だけ。ぼくも揺れるのを止めて見とれてしまっていた。

 この照明を指示したサクライさんも見事だけど、ステージにいるメンバーの表現力があってこそ成立するもので、スタッフ含めて、本当に良いチームになったと思う。

 

 「blue light」が終わったところで本編は終了。喉が渇いて声がガラガラになってしまったので、このタイミングで水をもらいに行き、戻ってきたらアンコールが普通の手拍子ではなく、「bath room」の7拍子クラップになっていたのもブクガらしい。そして、メンバーが再び出てきて、ここでようやくMCに入った。何やら、お知らせ大魔王に戦いを申し込まれていて、みんなの力が欲しいんだとか。コショージの茶番に付き合い、みんなで「PON!」と言うと、重大発表が。

Maison book girl NEW ALBUM「image」
2017 early spring RERESE
※鋭意作成中

歓声が上がる中、よく見るとRELEASEではなく、RERESEになっていることが指摘され、文字を隠そうとする葵ちゃんに、「恥ずかしいから早く消して」と言うコショージ。さっきまでの雰囲気あるライヴの緊張感はすっかり崩れてしまったものの、これもいつも通りのブクガで、微笑ましい。

 最後に「cloudy irony」をもう1度と、予想通りの「my cut」で盛り上がってライヴは終了。メジャーデビュー前に今までの集大成を見せてくれたと思う。このライブから1週間が経ち、毎日のように取材や、メディアでの宣伝が発表されている。これがどの程度の効果があるかはわからないけど、きっと良いメジャーデビューになると祈っている。ぼくにとって、1ヶ月前のカナダツアーに行けたことが本当に良い経験だったし、この先もそんな経験をさせてくれるんじゃないかと期待して、まだまだ見続けたいと思う。

 

-set list- 

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https://twitter.com/Mbg_setlist より

 

-P.S-

 最後まで読んで下さりありがとうございます。今回のワンマンに対しての感想は見た人の数だけあると思います。 普段からブクガのライブを見てる人はこの日の異常さをわかっていると思うけど、ワンマンでしか見たことがない人がいれば、普段のライヴも見に行って欲しい。普段からブクガのライヴを見ていれば、この日の異常さが必然だったということに気づくはずだと思う。今後、ブクガがどうなっていくかは誰にもわからないけど、ライヴは見る度に少しずつ変わっていくと思う。今回はまとまった文章を初めて公開してみましたが、非公開でもいいので文章を残しておくと、後から見返した時にあの時どうだっただろう?というのが思い出せるので、メモ程度でも思ったことを残しておくことをおすすめします。

 

※1 「Solitude HOTEL」と名前の付くイベントは3回目。初回は「Solitude HOTEL B1」と題され、宗本花音里の脱退ライヴが行われた。この時は、ワンマンではなく、OAでGOMESSが出演していた。

※2 チケットは600枚ちょうどだったので、関係者も含めると650〜700人と予想できる。

※3 井上唯(Maison book girl)IDOL AND READ 008発売記念トークイベントで「逆輸入!ロンドンでバズりましょう!」 | ニュース | 【ガチ恋!】 -ガチで恋した音楽サイト GACHIKOI- より引用。

※4 チルアウトはジャンル名であると同時に、ダンスフロアにいる客たちにダンスで火照った体を休め、落ち着かせる機会を与えるためダンスフロアの端にしつらえた冷たい(Chill)部屋で流される音楽からも来ている。この部屋には寝椅子、気持ちのよい枕があり、また陶酔に誘うサイケな照明、そして音楽による演出がなされており、その音楽は(特に数歩先にあるダンスフロアの音楽と比べると)明らかにダウンテンポなものである。(チルアウト - Wikipedia より)

【まとめ】2015 年ベストアルバム

今年出たアルバム(EP含む)から、ベスト20を選出しました。

簡単な紹介文と試聴できるURLも載せているので、もし気になるものがあったら聴いてみてください。

 

20. Mew「+ -」

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[Denmark, Alternative/Rock]

デンマーク産ロックバンドの6thアルバム。

唯一無二の天使のような歌声、優しく甘い浮遊感のあるギターとシンセ。それを支えるのは、デンマークのバンドらしい骨太なドラムとベース。やはりこの組み合わせはMewにしかできないと感じさせられる。以前はギターがもっと全面に出いている曲が多かったが、今作ではシンセの音が分厚くなっていて、ギターは控えめな印象。#9は10分超えで名曲「Comforting Sounds」に通じるものがある大曲。11月の来日公演は素晴らしい演奏でした。

Mew - Satellites (Official Video) - YouTube

 

19. Obsequiae「Aria of Vernal Tombs」

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[US, Melodic Black Metal/Medieval]

アメリカ、ミネアポリス産メロディックブラックメタルバンドの2ndアルバム。

今作からスペイン人のハープ奏者Vicente La Camera Mariño氏が正式メンバーとして参加したことで、中世ヨーロッパ、ルネッサンス音楽色が強くなっている。1stからあったプログレッシヴさと、ギターソロかのようにメロディックな進行を残しつつ、ハープを挟むことで神秘的かつ美しい世界観を築き上げている。ハープソロがイントロに入る曲もあれば、疾走するドラムパートが入る曲もあり、緩急が付けられていて飽きることなく最後まで聴ける。Opethの「Still Life」が好きな方は気に入るはずだ。

Obsequiae - Autumnal Pyre (2015) - YouTube

 

18. Cohol「裏現」 

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[Japan, Black Metal/Post-Hardcore]

日本産ブラックメタルバンドの2ndアルバム。

本作はフランスのOsmose Productionsからのリリースとなったが、同レーベルのブラックメタルバンドに負けじとブラックメタルをしている。高速ブラストなドラミングにギターのノイズがかったトレモロサウンドが重なり合い、その上には死、病気などをテーマにした日本語詞の絶叫ヴォーカルが被さり合う。ジャケットにある樹海の寒々しい雰囲気を見事に表現している。ハードコアの要素も含んでいるため、ブラックメタルファン以外にも楽しめる作品だと思う。

COHOL / 「地に堕ちる -Depressive-」from 2nd. album [ 裏現 - Rigen- ] - YouTube

 

17. Heliostrope「Configuration EP」

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[Japan, Emo/Post-Hardcore]

愛知県産激情ハードコアバンドの1st EP。

名古屋ではこれまで見たことがなかったenvyタイプの激情ハードコアバンド。横浜のheliotropeではありません。ポストロック的な音にポエトリーを乗せつつ、溜めに溜めて激情パートへ入った時のカタルシスは凄まじい。激情パートは少なく、ライブで盛り上がるという感じでもないが、自分たちの世界観に観客を引きずり込む演奏を見せてくれる。本作はEPだけど、これからの期待も込めてランキングに入れました。

Heliostrope 星を詠む人 Full Ver from Configuration EP. - YouTube

 

16. So Hideous「Laurestine」

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[US, Post-Black Metal/Post-Hardcore]

アメリカ、ニューヨーク産ポストブラックメタルバンドの2ndアルバム。

So Hideous, My Loveのバンド名で活動していた時の作品しか聴いてなかったので驚いたが、シンセを導入していて、シンフォニックな仕上がりになっている。そのため、静から動への転換は、劇的かつ壮大に表現されている。特に#7の後半はまるでオーケストラのクライマックスかのような盛り上がりを見せる。疾走するパートはほぼ無く、激しさが少し薄れてしまったものの、新しいポストハードコアの一面を見せてくれた作品だと思う。

So Hideous - A Faint Whisper - YouTube

 

15. malegoat「Here and There」

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[Japan, Emo/Rock]

八王子産エモーショナルロックバンドの2ndアルバム。

Husking Beeのベーシストが居ることでも知られるバンド。90'sエモのリヴァイヴァルとして名前を挙げられるが、その枠には収まらず良い意味で今風に再構築している。アルバム全編に渡って聴けるアルペジオを多用したメロディックなギターは、歪み具合も良く気持よく聴ける。英語のヴォーカルも曲に合っていて良い。ミドルテンポな曲が多いが、1曲辺り約3分と短めなことと、ギターのメロディーが好きで飽きずに聴ける。早くライブが見たいバンドの1つ。

MALEGOAT - Here and There | STIFF SLACK

 

14. おやすみホログラムおやすみホログラム

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[Japan, Idol/Rock/Punk]

東京アンダーグラウンド産2人組アイドルの1stアルバム。

新宿LOFTを中心に活動をしており、Have A Nice Day!やNATURE DANGER GANGといったアンダーグラウンドなバンドとも交流がある。曲は90'sのUSインディーロックに影響を受けているような音で、#3や#4は良い意味で音質が悪い。#5「note」以降は少し落ち着いた曲調になるが、同じ曲でも音源とライブで全く雰囲気が変わるのも魅力の1つだと思う。メンバーも見た目通り個性が強く、面白いキャラクター性を持っているのもこのグループの魅力だと思う。

【MV】note/おやすみホログラム - YouTube

2015.05.10 おやすみホログラム / note @綱島ラジウム温泉 東京園 - YouTube

 

13. GOMESS「し」

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[Japan, HipHop]

自閉症のラッパーによる2ndアルバム。

GOMESSを知ったのは、Maison book girlと共演をした時だったと思う。ラップ系の音楽を好んで聴くことは無かったが、心臓に突き刺さるかのような自身の経験を元にしたリリックと、その表現力に衝撃を受けた。韻の踏み方とか、その言葉がどうだとか細かいことはわからないけど、ポエトリーリーディングに近い歌い方は好きだ。ライブだと声質や見た目では想像できない熱い想いをフリースタイルでラップをすることもあり、それを見るたびに胸を打たれる。昔のライムベリーに曲提供をしていたE TICKET PRODUCTION、Maison book girlのプロデューサーであるサクライケンタも曲提供をしている。

【MV】GOMESS - LIFE - YouTube

 

12. ACO「Valentine」

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[Japan, Pop/Rock]

日本の女性シンガーソングライターによる10thアルバム。

ACOと言えば、Dragon Ashの「Grateful Days」や、toeの「月、欠け」しか知らず、アルバムを聴くのは今作が初めて。少しハスキーで透明感のあるACOさんの歌声が心地よい。ポストロック、シューゲイザー、ジャズなどの要素も少しずつ取り込み、自身の歌を上手く盛り付けしている。今作もtoe柏倉隆史がドラムを叩いているが、ドラムはtoeの新作よりも今作の方が楽しめた。

ACO "未成年" (Official Music Video) - YouTube

 

11. Ringo Deathstarr「Pure Mood」

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[US, Shoegaze/Rock]

アメリカ、オースティン産シューゲイザーバンドの4thアルバム。

前作よりグランジ色が強くなった印象があり、特に#2「Heavy Metal Suicide」はヘヴィーメタルとまでは行かないけど、激しい音になっている。シューゲイザーの甘いノイズとアレックスの歌声は相性が良く、今作も心地良く聴ける。今作を引っさげての来日公演は、OAにMaison book girlが就いた東名阪の計3回を見に行ったが、ライブをする度にどちらのグループも良いライブをするようになっていて、素晴らしいツアーでした。

Ringo Deathstarr- 3 Stare At The Sun - YouTube

 

10. Hauptharmonie「Hauptharmonie」

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[Japan, Idol/Rock]

TOKYO BOOTLEG主宰のO-antがプロデュースするアイドルの1stアルバム。

プロデューサーが幅広く音楽に精通していることもあり、スカ、エモ、シューゲイザー、ジャズなど多彩なジャンルの曲を持つアイドルグループ。ENTHRALLS、fifiといったバンドのメンバーが作曲しているものもある。#14「Caterwaul」はテクニカルデスメタルバンドCryptopsyネタも隠されている。個人的に好きな曲は#8「瞬きのsummer end」で、Death Cab For CutieのようなUSインディーロックをアイドルが歌っている。名曲揃いだが、ベストアルバム的な印象がある点が惜しい。このアルバムを聴けば、好きな曲が1つは見つかると思う。

Love likes a mille-feuille (from ハウプトハルモニーファーストアルバム『Hauptharmonie』) - YouTube

 

9. envy「Atheist's Cornea」

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[Japan, Post-Hardcore/Emo]

日本産激情ハードコアバンドの7thアルバム。

前作ではハードコア要素が薄れてポストロック寄りに落ち着いていたが、今作は初期envyを彷彿させるかのような激しいパートが戻ってきている。ただ激しいだけでなく、前作で表現したポストロック的な手法を融合させることで、静から動へのドラマティックな展開を見せてくれる。ヴォーカルは激情な絶叫と優しく諭すような歌い方の対比、日本語詞のポエトリーと表現の幅が広く、聴き手に訴えてくるものがある。20年の集大成と呼ぶに相応しい作品だ。

Envy - Footsteps in the Distance - YouTube

 

8. Shizune「Le Voyageur Imprudent」

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[Italy, Emo/Hardcore]

イタリア産激情ハードコアバンドの1stアルバム。

イタリアの激情系と言えばRaeinの名前がまず挙がるが、その影響は随所に感じられる。2分前後の曲に手数の多いドラムが畳み掛け、時には哀愁漂うギターのメロディを挟みながらヴォーカルが叫び倒す。先日の来日公演(名古屋)を見て、Touché Amoréのような訴えかける歌い方とその激情さに胸を打たれた。基本イタリア語詞で歌われるが、#6の間奏に日本語詞のポエトリーが挟まれている。これはヴォーカルによるもので、なんでも日本語はプレイステーションの「FINAL FANTASY」で勉強したとか。

Shizune - Notes of Decay - YouTube

 

7. Tigran Hamasyan「Mockroot」

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[Armenia, Jazz/Piano]

アルメニアのジャズピアニストによる2ndアルバム。

ジャズコーナーで試聴して度肝を抜かれた作品。ピアノをベースとしているが、変拍子、転調が多く、プログレ好きも楽しめる。アルメニアの伝統的な曲も入っており、辺境感も出ている。ピアノはもちろんのこと、ドラムの手数の多さとリズムの刻み方は圧巻。激しい曲が多いけど、動と静のメリハリの付け方はポストハードコアとはまた違った良さがある。ジャズはあまり聴けてないジャンルだけど、こういう作品が出てくるのは面白いと思うし、掘っていきたい。

Tigran Hamasyan - Entertain Me - YouTube

 

6. 溶けない名前「タイムマシンがこわれるまえに」

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[Japan, Shoegaze/Rock]

名古屋産シューゲイザーバンドの1stアルバム。

これまで2枚のEPをリリースし、メンバーチェンジを経て、1stアルバムのリリースとなった。「歌謡シューゲイザー」と呼ばれるその音は、シューゲイザーに、ポップかつどこか怪しげな雰囲気のある女性ボーカルとキーボードを足したところにあると思う。ジャケットには制服を着た少女が居て、「恍惚教室」「感じる計算機、二十一歳」というタイトル群、男女ツインボーカルで歌われるところに思春期を思い起こされる。アルバムでは落ち着いた演奏をしている印象はあるが、ライヴだとアグレッシヴで全然印象が違うのも面白い。

溶けない名前 少女の官能基(Official Music Video) - YouTube

 

5. Deafheaven「New Bermuda」

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[US, Post-Black Metal/Post-Hardcore]

アメリカ、サンフランシスコ産ポストブラックメタルバンドの3rdアルバム。

新たなポストブラックメタル/ハードコアを提示した1stアルバム、シューゲイザー特有の甘くてノイズがかったメロディーを取り込んでメタル界隈を震撼させた2ndアルバム。そして今作でまさかこう来るとは!という驚きが隠せません。1stへの原点回帰ではあるけれども、2ndで見せたシューゲイザーなパートはもちろんのこと、プログレッシヴかつソリッドなリフを刻むギター、さらにはギターソロまで取り入れている。新作を出す度に物議を醸し出しているが、必ず高評価が付くのも納得の出来。

Deafheaven - "Brought to the Water" (Full Album Stream) - YouTube

 

4. Bosse-de-Nage「All Fours」

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[US, Post-Black Metal/Post-Hardcore]

アメリカ、サンフランシスコ産ポストブラックメタルバンドの4thアルバム。

2012年にDeafheavenとスプリットをリリースして以来の作品となる今作は、ポストブラックメタルからポストハードコア化し、Deafheavenの影響を受けているかのような音になっている。絶叫するヴォーカル、これでもかと手数とブラストで攻めてくるドラム、トレモロでメロディックなギター進行が絡み合うハーモニーは圧巻。ひたすら激しいだけでなく、緩急の付け方もワンパターンでなく素晴らしい。Deafheavenの新作と合わせて聴いてもらいたい1枚。

Bosse-de-Nage - A Subtle Change - YouTube

 

3. レミ街「フ ェ ネ ス テ ィ カ」

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[Japan, Electronica/Folk/Rock]

名古屋産ロックバンドの3rdアルバム。

エレクトロニカ、フォーク、チェンバーなどを中心に様々なジャンルを取り入れ、オーケストラとのライブもするなど、活動の幅が広いバンド。アコースティックギターとピアノをベースに、曲によってはホーンセクションやストリングスも取り入れ、そこに柔らかく透き通った女性ヴォーカルの歌声が重なり合って癒やしを生み出している。パーカッションも柔らかい音が出るような楽器選択をされていてる。癒やしが欲しいけど、ヒーリングミュージックでは物足りない方に聴いてもらいたい1枚。

レミ街 Remigai - "CATCH" Official Music Video (2015) - YouTube

 

2. Maison book girl「bath room」

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[Japan, Idol/New Age/Pop]

東京を中心に活動している4人組アイドルの1stアルバム。

プロデューサーであるサクライケンタが作詞、作曲を手掛け、現代音楽とポップスを組み合わせた「現音ポップ」と呼ばれる楽曲をアイドルが歌っている。ex-BiSのコショージメグミ(推し)を中心に普段は緩い雰囲気のメンバーが集まっているが、ステージ上では唯一無二の世界観を表現している。3〜7拍子の曲をこの1枚で網羅しているが、変拍子も違和感なく聴くことができる。サクライが一番好きと公言しているSteve Reichのような手拍子で始まり、最後はポエトリーリーディングで終わるという構成も上手い。今年57回ライブを見て、応援しながらその成長を見れたことは嬉しく思うし、引き続き見ていきたい。

maison book girl / snow irony / MV - YouTube

 

1. bacho「最高新記憶」

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[Japan, Emo/Rock]

兵庫県姫路産ロックバンドの1stアルバム。

活動13年目にして初のフルアルバム。やってる音楽はずっと変わりなく、30歳を過ぎても男臭い青春を歌い続けるその姿がカッコ良い。日々の生活を見返した上でそれでもなお夢を追い続ける、ド直球のストレートで脳内にガツン!と飛び込んでくる熱い言葉たち。ライブで見れば、拳を上げて一緒に歌いたくなる。それがbachoだ。bachoはハードコアでなくても感情を込めてエモーショナルに演奏し歌い合うことを教えてくれた。#6ではピアノを使ってバラードを歌っているが、bachoらしさは失われていない。音楽は魔法ではないけれど、背中を押してくれる。これから頑張りたい人に聴いてもらいたい1枚。

bacho 最高新記憶 MV - YouTube

 

--------------------------総括-----------------------------

この記事を書く前に読ませてもらったRotten Appleさんの記事が興味深く、オールジャンルで書いてみました。上位3作は順位が付けにくかったため、今年よく聴いた順番です。

今年は2位に挙げたMaison book girlのライブを見に行くことを優先していたため、新しくバンドを掘るということはほとんどできなかった。おかげでアイドルを見る機会は多く、その辺のバンドより面白い音楽をやってるアイドルもいて、まだまだ面白いジャンルだと思いました。

今年リリースの作品で、比べて聴くと面白い作品は、ACOtoe、DeafheavenとBosse-de-Nageです。どちらかを気に入ったら両方聴き比べて欲しいです。

新しいことと言えば、今年の頭にジャズにハマり始めて、名盤の安いBOXセットを買って聴いてます。来年は新作にも手を出していきたいなと思います。

来年も引き続きアイドルは見ていきたいと思うものの、最近はバンド熱もまた戻ってきているので、バランスよく聴いていきたいです。

【ライヴ】2015/1/17 忘れらんねえよ&大森靖子 @名古屋クラブクアトロ

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 忘れらんねえよのツアーファイナルに大森さんが出るということで、見に行ってきました。

 ライヴ前に会場があるパルコのイベントスペースで、じゅじゅ(呪いがコンセプトの2人組アイドル)がインストアイベントをやっていたので、それを見てから会場へ。

 今回のライヴは忘れらんねえよ主催のツアーファイナルで、大森さんの出演は後から発表されたため、入場列の前の方は忘れらんねえよのファンでいっぱいだった。半袖半ズボンにタオルを持っててやる気満々のファンもちらほら居る中、ぼくは数日前にチケットを買ったので、知り合いの大森オタと話しながら後ろのほうに並んで入場した。

 定刻を5分をほど過ぎた所で大森さんのライヴがスタート。この日は弾き語りで、いつものようにステージ左側にエフェクター等を載せた机を置き、ギター1本を持って登場。1曲目の「絶対彼女」で2番を2回やってしまったことに気づき、「あ、今2番2回やっちゃったね」と取り乱して演奏を続ける場面が新鮮だった。その後はいつも通り安定した演奏で独自の世界観を、MCでは面白い話や下ネタな際どい話を繰り広げ、オーディエンスを魅了していた。MCでは興味深い話も幾つかしていた。「呪いは水色」をマイクのみで演奏した後に、「バンドじゃなくても弾き語りでライヴすることができる」と教えてもらった大森さんはその通りだと思って今のやり方でやってて、「今やった曲みたいにマイクだけあればできる」と言っていた。「形と色と音があれば誰だって表現できるから、みんなもしたいことがあったらなんだってやればいい」と。これを聞いてぼくもドラムをもう少し頑張ろうと思ったし、まだ時間はかかるけどやりたいことがあるから頑張ろうと思う。また、大森さんがここ名古屋クラブクワトロに来たのは、銀杏BOYZのライヴを見に来た以来だそうで、大森さんにとっても思い出がある場所だったんじゃないかと思う。

 この日は新曲をやる場面もあり、演奏前にノートに書かれた歌詞を最前に居る観客に一文ずつ読ませてから演奏に入っていた。その新曲が曲というよりはポエトリーリーディングみたいな感じで、正に「弾き語り」だった。これが完成形とは思わないけど、パッケージとしてリリースされた時にどういう形になっているかは非常に気になる。また新しい大森靖子の一面を見れた気がする。忘れらんねえよのファンも聴き入っていて、終わった後には周りからすげーという声もちらほら聞こえていて、受け入れられていたように思う。

 忘れらんねえよは2013年のボロフェスタ(BiSとでんぱ組.incも出てた)で少し見た覚えはあるけど、見るのはそれ以来。曲はまさに青春パンクと言った感じで、ストレートだしわかりやすい。個人的にはすぐ飽きるからあまり好きではないジャンルだけど、ライヴを見る分には嫌いじゃないタイプ。前の方でわちゃわちゃやってはしゃいでる中には入ろうと思わないけど。今日はベースの梅津さんが復帰ライヴ1発目ということもあり、ファンの盛り上がりはすごいし、メンバーも「バンドを始めた頃を思い出した」と語りながら楽しそうに演奏していて、ピースフルな現場でした。

 MCでは、「改めまして、でんぱ組.incでーす!」、「えいたそでーす(めっちゃ高い声)」、「もがちゃん(めっちゃ胸を強調)」というネタもあり、知ってる人もわりと居て笑いが起きていた。でんぱ組.incの知名度はすごいなーとこんなところでも実感した。大森さんも途中で出てきて、盛り上げてダイヴしたのには驚いたけど、ちゃんと空気を読めてるし、忘れらんねえよのファンも大歓迎していた印象があった。

 今回のライヴはなぜ名古屋でツアーファイナルなのか疑問だったけど、忘れらんねえよはベースの梅津さんが腰を痛めて出演できなくなったのが半年くらい前のここ名古屋クワトロで、今日から復活。忘れらんねえよと大森さんの関係もよく知らなかったけど、大森さんが3年前にボーカルの柴田さんと初めて会った時、泥酔した柴田さんが演奏を褒めてくれて、今度一緒にライヴをしようと誘ったのがきっかけで、この日にようやく実現した。泥酔してたことについて、柴田さんは全く覚えてないみたいだったけど笑

 終演後には中で大森さんのサイン会や握手会もやっていたみたいだけど、アナウンスが無かったので知らずに帰ってしまいました。いつもコショージさんのお世話をしてくれてありがとうと言いたかったです。

【ライヴ】2015/1/11 EARTHLESS & ETERNAL ELYSIUM Japan Tour @栄RED DRAGON

 今年初のバンドライヴはこちらでした。

 ちょうど1年前のこの3連休の時、名古屋は場所も同じRED DRAGONで行われるはずだったこのツアーだが、メンバーの家族が病気になり延期された。1年前のライヴはEarthless無しでも、呼ぼうとしてくれたEternal Elysiumのために見に行った。Vomit Monsterのレコ発も兼ねていて、対バンも良かったので、それなりに満足したライヴだった。だが、一番見たいのはEarthlessだった。そして1年経ったこの日にようやく見ることができた。

 長丁場のライヴになると予想し、飯を食べてから開演時間ギリギリに会場に向かうと、そこには入場列が。まさか、RED DRAGONで入場待ちするなんて思いもしなかった。なぜかUnholy Graveの小松さんの後ろに並んでしまい、小松さんが後から来た見たことあるバンドマンの方々と新年の挨拶をしながら談笑しているのも聞きながら入場した。

 中に入るとすでに人は半分以上入っていて、この手のイベントにしてはなかなかの集客だった。ビール片手に15分遅れでスタートしたnibsを見る。このnibsというバンドを見るのは3回目だが、HPは無いし、音源もおそらく出てない?し、色々謎が多い。一応メンバー2人がTwitterをやってるのは確認できた。このバンドはリズム隊がとにかく上手い。ベースは音がゴリゴリしてなくて、音色を聴かせるような感じですごく好みだし、ドラムは緩急の付け方が抜群に上手い。ギターも弾きまくる感じではないけど、ここぞという時にはロックンロールなギターソロを弾くし、聴き応えがある。音源でしっかり聴いてみたいなー。

 2番手はCrocodile Bambieで、このバンドも何度か見たことはあった。nibsの時に最前で面白い動きでノッてるおっちゃんが居るなーと思ったら、このバンドの方だった。そして、この方が自由で面白い笑。ドゥームバンドだけども、ギターの音はたまにシューゲやグランジみたいな音を出すし、ドラムはたまに爆走するしで、少し変わった名古屋ドゥームだと思う。

 3番手は今回Earthlessを呼んだEternal Elysium。年に4回くらいは見ている気がするけど、いつ見ても良いバンドで、見る度に東海地方に住んでて良かったなって思う。ギターの岡崎さんも「今日はパーティーだ。楽しもうぜ!」と言うくらいには楽しんでいた。ここ数年はブルース寄りなドゥームばかりで、今日もまたいつもと変わらず心地よい音に酔いしれた。MCでは、ギターの岡崎さんが「12年前にサンディエゴで対バンした時に初めて見て以来、ずっと日本に呼びたいと思っていた。今まで対バンしてきたバンドの中で一番凄い。」と熱く語った。EEが今まで対バンしてきたバンドの中には、Electric Wizzard、OM、Witchcraftだって居るし、見に行ったTalbotやSardonisも素晴らしいバンドだった。それを超えるなんてどんなに凄いんだろうと思いながら、次のEarthlessの登場を待っていた。

 長い転換時間を経て、ようやくEarthlessへ。前日の大阪はソールドアウトし、今日のRED DRAGONはほぼ満員。おそらく今日の東京もソールドアウトしただろう。それだけこのEarthlessを待っていた人が多かったはずだ。1曲目は静かなイントロの「Uluru Rock」からスタート。徐々に大きくなる音に身体を揺らしながら聴き入っていると、CDで聴いている以上にギターを弾きまくるわ、ドラムもパワフルで叩きまくるわでびっくり。なんだこれは。。。と唖然として見ていた。Earthlessのドラマーは、2013年のフジロックでRocket From the Criptでも見ていたが、全然印象が違った。また、2014年にはOFF!のドラマーとして来日し、当時ぼくが必死に追いかけていたBiSとも対バンしている。その時のライヴは生配信されていたのでもちろん見ていたが(BiS目当て)、特に印象には残っていなかった。しかし、今日のEarthlessは違った。パワフルだし手数多いし、複雑なリズムもあるしで素晴らしかった。ベースは立ち位置が悪くてよく見えなかったが、ギター、ドラム程目立っていないにしても、時折良いフレーズが聴こえてくるし、3人の音のバランスも良かった。2曲目「Violence of the Red」では更に激しさを増していて凄まじかった。この後は「Sonic Player」と「Godspeed」をやっていたと思うが、とにかく演奏が強烈過ぎて、言葉にしにくい。最後はアウトロを5分位引っ張って終了。アンコールもあったようだが、終電の時間が危なかったので諦めて帰りました。1時間で4曲。新年早々に早くも今年のベストライヴが決まってしまったかもしれない。 

【ライヴ】2015/1/2 アイドル甲子園 @赤坂ブリッツ

 先に「からふりゅ」の記事を書いてしまいましたが、2015年初現場はこちらでした。

目当てはトリのlyrical schoolで、このイベントの後に行われたベルハー主催の「からふりゅ」と合わせて行けると思い、遠征してきました。

 この日はスタートが朝9時で、終わりは17時という長丁場の現場。もちろん最初から行くつもりなんぞ全くなく、11時のつばさFlyから見るつもりでした。が、年越しでオールして、早くも生活リズムが狂っていて、全く間に合いませんでした。かおりんごめん!と思いながら、つばさFlyの特典会には間に合ったのでまぁ良しとしよう。

 会場に着いたら、「呪い」がテーマのユニット、じゅじゅがやっていたのをぼーっと眺めて、次のPassCodeへ。

 PassCodeは初見だったのですが、意外とスクリームが上手くてびっくりでした。曲はよくあるピコリーモ系で、ツーステップしてるハッカー(PassCodeファンの総称)も居ました。一度ちゃんと音源も聴いてみたいです。

 この後しばらくは興味のないグループばかりだったので、つば友兼め組の方や、ヘッズの方々と挨拶しながらお酒を飲んだりしてました。

 メジャーデビューが決まったEspeciaは見ることに。実は見るのは1年1ヶ月ぶりくらいで、最近は湘南乃風の若旦那さんの話題もあって、気になってました。前に見た時は何も思うことが無かったけど、今回は全然違った。まずみんなダンスが上手くなってる。特にちかぶぅさん。あと、曲が良くなってる。眠たくなると言っている人も居たけど、心地よくリズム取りながら揺れてました。噂の若旦那さんが手がけた楽曲では、後半のサビでゴッソゴッソコールが起こって面白かったです。途中、某Kんさんが厄介になっていた(させられていた)のも、それが許される雰囲気の現場で良かったです。アルバムまだ買ってないので近いうちに聴いてみたいです。

 そしてトリのlyrical schoolは、とにかく楽しかった。ステージ高いし、最前に居るとよく見える。スタートは新年1曲目だし「brand new day」と予想してたけど、「プチャヘンザ!」でした。この日のライヴは5曲のみだったけど、いつも通り安定して楽しいリリスクでした。自己紹介は今年の抱負つきで、メンバーそれぞれのイメージ通りな内容でした。minanちゃんは肉体改造と言っていた気がするけど、すでにスタイルいいのに!プリンセスぅはオタ活充実させる的なこと言っていて、安定のayaka_kimoiで面白かったです。

【ライヴ】2015/1/2 BELLRING少女ハート主催「からふりゅ」@赤坂ブリッツ

 昼のアイドル甲子園に続いて、ベルハー主催の「からふりゅ」も行ってきました。この日の目当てはOAのMaison book girlで、新年1発目ということ、ハコが大きめの赤坂ブリッツということもあって、発表されてすぐに行くことを決めました。

 OAのブクガからスタート。まだブクガのファンは少なく、最前を他のオタさんに譲ってっもらいました。1曲目は「bath room」からで、イントロ7拍子部分の手拍子が定着してきた気がする。その後の演劇はおそらく新作だけど、よくあるB級ゾンビ映画のようなネタ。ゆいまーるがゾンビになって、歌を歌って治そうという流れで「もしも明日が...。(わらべのカヴァー)」を披露してました。3曲目は「新曲(タイトル未定)」で、今まで振り付け無しでフリーダムな感じだったのが、今日は簡単な振りが付いてました。水中をイメージしたような泳ぐ動きがある振り付けで、会場に来ていたミキティー本物さんが急遽付けたとのこと。簡素すぎて見た時はしっくり来なかっけど、これからちゃんと振付考えるそうです。持ち曲の「last scene.」を抜いて、演劇とわらべのカヴァーをやる意味とはなんだったんだろうか。。。

 2番手はライムベリー。リリイベやTIFで見たことはあったけど、こんなにライムベリーのファン居たっけ?というくらいの盛り上がり。曲は良いし、ラップもリリスクより上手い(方向性が違うから比較するものでは無いと思うけど)し、盛り上げるのも上手い。「R.O.D」のサークルとか遠目で見てても凄かったなー。次はちゃんと予習して見に行きたいと思いました。

 3番手は妄想キャリブレーション。こちらも何度か見ているものの、ちゃんとしたハコで見るのは今回が初めて。アルバムを聴いていたので、ある程度の曲は知っていたし、口上はわからないけど、MIXとオタ芸はでんぱ組と基本同じから楽しめました。メンバーよりも、奇抜な動きをしたり、スケボーに乗って打点の高いリフトをしているオタに目が行ってしまう場面も多々あったので、オタの方が勝ってしまっている気はしました。

 トリは主催のBELLING少女ハート。面白い曲をやっているグループだけど、個人的に曲が好きではないので、TIFでちらっと見たことがあるくらい。今年の2月でメンバーが2人辞めると発表されて、最近の現場は凄いという噂だけは耳にしてましたが、予想以上でした。オタの盛り上がり方は、BiSのラストツアーの時期に近い感じがあり、リフトしまくり、もみくちゃな感じ。それに負けないメンバーのパフォーマンスもまた凄い。これでもかと言うくらいに甲高いシャウトをメンバー全員で被せ合う場面も何度かあり、思わず耳を塞いでいる人も居ました。1番印象に残っているのは、1曲だけ他の曲とは明らかに浮いている曲があったこと。調べたら「男の子、女の子」という曲で、全部メンバーのボイパでオケで作曲されているとか。近いうちに新しいアルバムを買って、しっかり聴いてみたいと思いました。今日は研究員(BiSのファン)の方々と一緒に見てたんですが、みんな驚いてて、今行っている現場に疑問を持つくらいの盛り上がりでした。自分もその1人です。新年早々にすごい現場に出くわしてしまいました。ライヴ前は終電で帰ろうかと思っていたのに、気づけば最後まで見届けてました。

【まとめ】2014 年ベストライヴ(バンド編)

アイドル編に続きまして、バンド編です。

上位3つは感想付きです。

 

◇1位 Touché Amoré / envy / endzweck / heaven in her arms @代官山UNIT 10/26

 今一番好きなバンドTouché Amoréの来日公演最終日。今回のツアーは東名阪の全公演に足を運びましたが、東京が一番良かったです。この日は一緒にツアーをしていたenvyに加え、前回の来日でTAを日本に呼んだendzweck、さらにはheave in her armsも対バンで参加したということもあり、客の入りはまずまずでした。

  hihaはアルバムを1枚だけ聴いたことがあるだけで、ライヴを見るのは初めてでした。思っていたよりも静かな曲が多くて意外だったけど、静寂パートと激情パートの繋げ方が良くて、好きなタイプの音楽でした。また見に行きたい。

 endzweckを見るのはは1月のBAXE以来、久々だったけど、全然変わらないライヴで良かった。特に「Knowledge」と「Destination」は盛り上がる!

 この日はenvyが一番盛り上がってたように思う。初期のハードコアな曲では、ダイブしてる人も多くて、これはこれで楽しかったです。個人的には日比谷野音で見た時のほうが好きだけど。

 そしてTouché Amoréの出番が来る直前、なぜか急に息苦しくなって、もう帰ろうかと思ったんですが、演奏が始まるとそんなことはすっかり忘れて楽しんでました。

 「Gravity, Metaphorically」の後半、ボーカルが最前に居た客にも歌わせていて、交互に歌っているのはわずか1分程だったけど、その2人だけの空間ができてました(右下の写真)

 「Honest Sleep」では、後半ボーカルがフロアに降りてきて、ボーカルのマイクに客が群がり大勢でシンガロング。大阪、名古屋は10人くらいしかマイクに寄ってくる人が居なかったけど、この日は30人以上居た気がします。もちろん、その中に混じってきたし、最高に楽しかった。

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◇2位 toe / envy @日比谷野外音楽堂 10/11

「変わるものと変わらないもの」
そう題されたtoe主催のツーマンは今のところ今年のベストライヴでした。toeは結成14年、envyは結成21年。長い年月が経っても、音楽は変わらない。ということを伝えたかったのだろうか。少なくとも、envyのステージはこの表題を意識していたように思う。

 太陽が沈まり、秋の肌寒さを感じる日比谷野音に入場し、さっそく酒を1本空ける。日比谷野音には夏にしか来たことがなかったけど、この時点ですでに最高のシチュエーションだと思った。

 まず先手のenvyが登場。女優の奥貫薫がゲストとして登場し、「先導」のポエトリーリーディングを再現。「はじまりの合図を告げる...」という言葉が発せられ、そして徐々に聴こえてくるギターの心地良いトレモロが、やがては轟音になり、ボーカル、ドラム、ベースが爆音となって押し寄せてくる。「Worn heels and the hands we hold」だ。この後も「左手」、「限りあるもの」、「存在の証明」とハードコア寄りの曲で攻める。ここまで好きな曲ばかりで、曲が始まる度に缶ビール片手にガッツポーズをしていた。そしてMCでちょっと休憩。「野音って良いですね」と言い、一呼吸置いてから「吉村さんへ」と一言放ったあとにまさかのbloodthirsty butchersの曲をカヴァー。その後も「暖かい部屋」、「さよなら言葉」など名曲揃いでもうぶち上がるしかなかった。途中、気づけば隣の知らない人と酒を飲みながら意気投合していた。9曲40分という短い時間だったけど、これほどまでに濃いライヴは久しぶりだった。


envy -setlist-
01. 先導(feat.奥貫薫)
02. 擦り切れた踵と繋いだ手
03. 左手
04. 限りあるもの
05. 存在の証明
06. 時は終わる(bloodthirsty butchers cover)
07. デビルマン
08. 暖かい部屋
09. さよなら言葉

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 セットチェンジ後に、toeが登場。まずはドラムの柏倉さんだけが出てきて、ドラムソロからスタート。toeは数枚しか聴いてないけど、このドラマーは本当に音の出し方が繊細で丁寧だと思うし、生音は想像以上だった。そこにメンバーが1人ずつ加わっていき、「1/21」が始まる。envyとは打って変わり、アコースティックな曲が続くが、これがまた夜の日比谷野音に合う。もちろん、アコースティックじゃない曲もやったし、エレクトロな曲もあった。でも、この日比谷野音にはアコースティックが良い。最後はアンコールでマイクが置かれ、唯一ボーカルが入る「グッドバイ」で終了。9曲で1時間弱とこちらもあっという間だった。


toe -setlist-
01. 1/21
02. after image
03. The Future is Now
04. 孤独の発明
05. I dance alone
06. c
07. エソテリック
08. past and language
---encore---
09. グッドバイ

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 envyは「さよなら言葉」で、toeは「グッドバイ」で終わるというのは狙っていたのかはわからないが、どちらのバンドも今回のライヴに特別な意味を持って臨んでいたように思う。それは、ライヴ前にメンバーの対談(http://www.eyescream.jp/special-all/interview/toe-x-envy)があったり、トレイラー(https://www.youtube.com/watch?v=aTAYNtdZSKM)を用意していることからもわかる。

 この日はチケットがソールドアウトしていて、立ち見も多く、日比谷野音が満員だった。インストバンド(envyは違う)が3000人埋められるっていうのはすごいことだと思う。toeもまた違うシチュエーションで見に行きたい。

 

◇3位 Alcest / Vampillia @京都 法然院 4/18

 フランスのバンドAlcestが、京都の法然院でライヴをするということで行ってきました。京都の歴史ある寺でスペシャルなアコースティックライヴが見れるのはおそらく日本だけ。寺へ入り、畳のある部屋で座りながら見るというライヴは初めてでした。寺独特の雰囲気で、演奏中は話すどころか咳き込むことすら許されないような緊張感でした。

 Vampilliaはゲストのツジコノリコさんのポエットリーディングのような歌い方とウィスパーヴォイスに合わせて、普段は激しいパフォーマンスだけど今回ばかりは1音1音丁寧に演奏していて素晴らしかった。

 AlcestはVampilliaのメンバー(key、ヴァイオリン、チェロ)も参加し、アコースティックギターに美しいメロディーが入り混じり、終始感動でした。「Autre Temps」「Souvenirs D'un Autre Monde」と立て続けに前回の来日時にアコースティックでやったことある曲を披露。そして、新作からShelterをやったあと、意外だった「Sur L'Ocean Couleur de Fer」という選曲。ヴァイオリンとkeyがギターのメロディーを弾いていたのが綺麗で素晴らしかった。最後は新作から「Delivarance」で最後の余韻に浸りつつも終了。次の日の大阪公演も行きましたが、この法然院でのライヴは文字通りスペシャルなものでした。そういえば、映像化するみたいは話をしていたのはどうなったんだろう。。。

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◇4位 Touché Amoré / envy @大阪Pangea 10/24

 

◇5位 Touché Amoré / envy @名古屋Club Upset 10/23

 

◇6位 Alcest / Vampillia @大阪Conpass 4/19

 

◇7位 Deafheaven @名古屋Club Upset 5/15

 

◇8位 isolate / Hexis / The Donor / asthenia / birth / Doimoi @名古屋Huck Finn 11/23

 

◇9位 Premiata Forneria Marconi @渋谷duo music exchange 5/31

 

◇10位  Japanese Progressive Rock Fes 2014 @川崎クラブチッタ 3/29